RhinoやGrasshopperは精度上の制約がないため、建築、航空機といった分野から医療機器といった精密機器分野まで、各種条件(長さや面積、体積といったもの)を確認しながらモデリングをすることが可能になります。
しかし、Rhinoで面積を測る「Areaコマンド」や体積を測る「Volumeコマンド」等を使用した時や、Grasshopper等を使用した時に、「1e+09」や「1e-06」などの見慣れない表記がされることがあります。
Rhinoで曲線の長さを測った例(Lengthコマンド)と体積を測った例(Volumeコマンド)
Rhinoでは扱う数字の桁数があまりに増えてしまった場合に、このように数字の表記を変える仕様になっています。
1辺1,000ミリメートルの立方体の体積を求めた例
この例では、1辺1,000ミリメートルの立方体の体積を求めています。1辺の長さが1,000ミリメートルなので、体積は1,000*1,000*1,000で求められます。
答えは1,000,000,000(10億)ですが、値は10の9乗立法ミリメートルなので、1e+09という表記がされます。
また値が大きくなった場合だけでなく極端に値が小さくなった時も、同様に表記が変更され表示されます。
1÷1,000,000,000(10億)は値としては0.000000001ですが、1e-09という表記になります(1を1e+09で割ったものは、1e-09と言う表記になるということです)。
もし値があまりにも極端になってしまう場合は、ツール>オプション 単位の項目の”モデル単位”から扱いやすい単位に変更します。
また1000(+/- 1e-06)といった表記がされることもあります。これは計算した値から+方向、-方向に誤差がある可能性があることを示しています。
1辺10ミリメートルの立方体の体積を求めた例(およそ1,000立方ミリメートル)
この例では、1辺10ミリメートルの立方体の体積を求めています。体積は、10*10*10の1,000立方ミリメートルになるはずですが、ジオメトリには許容差があるので、考えられる誤差(1e-06)も併せて表示しています。
1,000から1e-06(0.000001)だけ値がずれている可能性があるので、999.999999から1,000.000001の間の値であるという意味になります。(そこまで精度を求めていない場合は、+/-の誤差が付いた表記の場合は、誤差を無視して初めの値だけを確認すれば良いかと思います。例では、およそ1,000立方ミリメートル)
Grasshopperで数値を扱う時は、VolumeやAreaなどを使って体積・面積を測る時だけでなく、数値の桁数が極端に増えた場合にも同様の表記がされることがあります。
GrasshopperでもRhinoでも表記の意味は同じですので、同様の考え方で扱って頂けたらと思います。
Grasshopperで数値を扱った例